『欄間』とは、障子や襖と天井までの開口部のことで、採光や通風などに用いられるスペースです。
和風建築では、この部分に格子や障子、透かし彫りの板をはめ込むことが多く、装飾板自体も『欄間』と呼ばれています。
大黒柱と並び、建物の品格を表すことから、彫刻を施す等凝った技法のものは、寺院や在来軸組工法の木造住宅に欠くことが出来ないでしょう。
そのため、城下町や門前町として発展した仏具の生産地で多く生産されています。
そんな欄間にも、いくつか種類があります。
組子欄間
細かい組子(くみこ)をいろいろな方向で組んでいき、繊細な模様を作り出す欄間です。
組子欄間には、菱組子、花組子などの模様があります。
彫刻欄間
天然木の美しい木目を活かし、花鳥風景など様々な模様を立体彫りした欄間です。
筬欄間
筬欄間(おさらんま)とは、細い桟を縦に細かく組んだ欄間のことを言います。
透彫欄間
板に様々な形を透かしに切り抜いた欄間で、陰陽を利用して浮き出すので、影(陰)彫り欄間とも呼ばれています。
欄間はそれぞれの部屋に空間的な連続性をもたせる役割もしています。